GHCの病院経営コンサルティングブログ

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2010年05月30日(Sunday)

関東地方の日赤病院が集まった経営分析研修

27日(木)、28日(金)と、日本赤十字社本社にて「DPC分析ソフトによる経営分析研修会」が開催され、グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン(GHC)のコンサルタント陣が講師役を、そしてITメンバーがシステム関連のサポート役として参加させていただきました。

日本赤十字社

今回は、関東地方の15病院27名の方がご参加。DPC分析システム「EVE」の基本的な操作と、エクセルのピボットテーブルの使い方をマスターしていただくことを目標に、それぞれご持参いただいたノートパソコンを使って実際に操作をしていただきながらレクチャーを進めました。

EVEの操作研修では、検索画面やベンチマーク、臨床指標といった基本操作をメインに、ピボットテーブルについては、各病院の実データを利用して救急搬送件数や死亡率などの分析を実際に行っていただきました。

ピボットテーブルに関しては「初めて使いました!」という方が多く、ご満足いただけていたようです。

今回、メイン講師を務めていたGHC河崎は、声を枯らすほどの熱演ぶり。いえ、長引く風邪で声がガラガラだったようです。特に二日目後半は時折、声がかすれていました。お聞き苦しいところがあったかもしれません。申し訳ありませんでした!


この研修会は、来月再来月と、北海道、東北、中部、近畿、中四国、九州というブロックごとに開催される予定です。ご参加予定の病院の方々、どうぞよろしくお願いいたします。


GHC河崎です

2010年05月27日(Thursday)

手術ありの入院単価、施設によって3倍の差

「DPCマンスリーレポート」2010年5月号の配信をスタートしました。
今回は特集2本立てで、第1特集が前回に引き続き「手術室アンケートからの分析 vol.2」、第2特集が「要注意分析コード」です。

ここでは、「手術室アンケートからの分析 vol.2」の内容を一部ご紹介します。

これは、昨年12月にGHCが独自に行ったアンケート調査の結果を分析したもの。Vol.2の今回は、手術件数や収入へ与えるインパクトについて分析を行っています。

手術は、急性期病院にとって非常に重要な機能であると同時に、収入に対するインパクトが大きい部分でもあります。今回の分析では、手術実施率においては施設間で大きな差が見られなかったものの、手術症例がもたらす収入インパクトに関しては施設によって顕著な差が見られました。

まず、入院症例のうち、何らかの手術を行った症例の割合を示した手術実施率は、全体の平均が45.0%で、施設の規模にかかわらず、ほとんどの病院が40~50%に集まっていました。

一方、手術あり症例と手術なし症例で入院単価の平均を調べたところ、まず全体の平均は、前者が1,037,000円、後者が545,000円と、かなりの乖離がありました。
また、病院間で比較すると、手術なし症例の入院単価に比べて、手術あり症例の入院単価では、施設によって差が大きく、2,000,000円を超える病院から、600,000円前後の病院までさまざまでした。

さらに本特集では、単価の高い病院にはどのような特徴があるのか、分析結果を紹介しています。この続きは、ぜひ本誌をご覧ください。


5月号のコンテンツは下記の通りです

■工藤高氏の連載「多職種協働に関する医政局長通知」
■真野俊樹氏の連載「メディカルツーリズム」
■特集「手術室アンケートからの分析 vol.2」
■「要注意分析コード」


【「DPCマンスリーレポート」のダウンロード方法】
※事前のID登録が必要です

GHCのコミュニティサイト(下記URL)にログインし、トップページからダウンロードしてください。なお、左のリストの「DPCマンスリーレポート」から、過去のレポートをダウンロードすることも可能です。

https://www.ghc-community.com/index.php?action_login_input=true


「DPCマンスリーレポート」とは?
読者病院から送っていただいたDPCデータを基に分析を行い、その結果を、国内650もの急性期病院のデータ分析経験を持つグローバルヘルスコンサルティング・ジャパンのコンサルタント陣が解説。匿名化した上で、ベンチマーク結果を掲載しますので、自院のポジションが一目でわかります。

発行 :月刊(毎月25日発行)
創刊 :2007年1月
販売価格:半年30,000円(6部・税別) 年間50,000円(12部・税別)
      DPC分析システム「EVE」ユーザーは無料です
※EVEのユーザー病院で、「DPCマンスリーレポート」に未登録の方は、report@ghc-j.comまでお問い合わせください。

詳細な説明、サンプル版のダウンロードは下記ページをご覧ください。
http://www.ghc-j.com/report.php

2010年05月25日(Tuesday)

慶應義塾大学大学院にて渡辺がレクチャーさせていただきました

銀色の球体のオブジェ、通称「銀玉」がある東急東横線日吉駅。渡辺が○○年前に通っていた慶應義塾大学がある駅です(「○○」は文字化けでも、誤字でもありません)。
「大学生って若いな」と思ってしまうのは、それだけ年齢を重ねたということでしょうか。

さて、心地よい午後の陽射しのなか、日吉キャンパスに向かっているのは、KBS(慶應義塾大学大学院経営管理研究科)のヘルスケアマネジメント科目で1コマ、グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン代表の渡辺がレクチャーを担当させていただくことになったからです。

KBSにてレクチャー中

このシリーズは、田中滋先生が担当されている科目で、毎回、異なるテーマを設けて、そのテーマにあった講師を外部から呼んで進めているものだそうです。

渡辺がレクチャーをさせていただいたセッションのテーマは、「情報マネジメント」。

前半は、電子カルテを中心とした医療ITについて、後半は渡辺のレクチャーも含めて、DPCデータを用いたデータマネジメントについてディスカッションが行われました。

渡辺のレクチャーでは、DPCを始めとした院内にあるデータを活用してどのようなことが見えるのか、そして見える化によって診療、院内の業務がどう変わるのか、といったことをお話させていただきました。
レクチャーを受けたディスカッションでは、受講者の方々からさまざまなご質問をいただきましたので、一部を紹介します。

質問:ベンチマークの結果、多数に引っばられ、多くの人がいっせいに間違ってしまうことはないのでしょうか?
渡辺:まずはエビデンスがあるものはそれを根拠にカイゼンするのが最も望ましいです。ただ、エビデンスがなくて、ベンチマークの結果のみで判断する場合、確かにリスクが伴うかもしれません。


質問:標準化によって、マニュアル通りのことしかしないことが発展の妨げになる、個別性が高まらないというマイナスにつながるのでは?
渡辺:パスが適用されやすい疾病でも、合併症発症や容態の変化でパスから外れる患者さんは必ずいます。その場合は、パスから外れた治療をすべき。絶対にパスから外れることができないという発想は間違いです。ただし、パスが本来使われるべきケースでパス使用率が低いことがあると、その部分は標準化すべきです。
田中先生:医学という世界では、多くの場合、100%にはなりません。標準はあるものの、標準の周りに分布があって、何割が該当しているかが問題です。


質問:民間病院と公立病院と比較したときに、民間は効率化していく必要があるだろうが、自治体病院では効率化は進みにくいのでは?
渡辺:実は傾向として反対の場合もあるのです。今まで元気だった民間病院というのは、どちらかというと事務部門に優秀な人がいて、医師には「経営はいいですから、臨床だけしてください」と伝えて、うまくいっていました。ところが、DPCに移行して、医療の質を落とさずに、経営を効率化していくことと考えると、医師の関与が必須になります。そのため、医師を巻き込んでいなかった病院では、経営がうまくいかなくなってきています。
田中先生:医師という専門職が病院のメインの仕事を担っている医療現場では、マネジメントレベルで医師が参加していないと病院は変わりません。

田中滋先生(右)と渡辺

また、前半の医療ITに関するディスカッションもおもしろかったです。
主にテーマとなっていたのは、「なぜ、日本で電子カルテが普及しないのか?」「普及するためには、何が必要なのか?」。

「電子カルテが普及している海外では、どこがリードしているんですか?」
「ただ情報を電子で保存するだけでは意味がなく、電子化するということはデータベース化してこそ意味があるのでは?」
「地域でデータベースを共有することを出発点に、電子化の取り組みを始めました」
「院内でもともとのフロー、運用、仕組みが標準化されていなければ、ITの導入は難しい」
「医師に響くような提案の仕方が必要なのでは?たとえば『地域包括ケアシステムに活用できます』など」

などなど、さまざまな意見、質問が飛び交っていました。正しい答えはありませんが、最後に田中先生がまとめてくださったのは、「本質でない問題はさておき、本質的な問題について考えるべき」ということ。パソコンのスキルが低い、入力に手間取って患者さんとのコミュニケーションが希薄になるといったことは、本質的な問題ではありません。教育や運用の仕方によって容易に改善が図れるはずです。本質的な問題は、「電子化する意味は何か?」「電子化することによって社会にどう貢献できるのか?」といったこと。こうしたことを考えていかなければいけないはずです。

2010年05月20日(Thursday)

様式1の見直し案、概ね決定――DPC評価分科会

本日、DPC評価分科会の会合が開かれました。
議題は、次の3つです。

1 平成22年度診療報酬改定(DPC)における高額薬剤の取り扱いに関する検討結果について
2 伏見研究班からの報告について→様式1のデータから分析できること
3 平成22年度調査に向けた様式1の見直し(案)について

西岡分科会長(右)と小山分分科会長代理

まず、議題1の高額薬剤に関しては、平成20年4月から22年3月までの間に新たに薬価収載、あるいは効能追加が行われた高額薬剤23製品(19薬効)について、①パターン1:新たな診断群分類を設定して包括評価(12薬剤)、②パターン2:既存の診断群分類のなかで包括評価(4薬剤)、③パターン3:十分なデータが得られず、引き続き出来高算定(3薬剤)――と3パターンに整理されています。このうち、パターン1とパターン2に該当する薬剤に対して、「平均在院日数の変動」と「1入院当たりの薬剤費を含む平均医療資源投入量の変動」について分析が行われました。

厚生労働省事務局から、この分析結果について説明があり、既存の診断群分類で包括評価された薬剤は、「ドキソルビシン」以外は、新しい診断群分類を設定して評価した薬剤に比べて変動が小さい傾向が認められたことが報告されました。

結果、ドキソルビシン関連の5つの診断群分類(120010xx97x40x、120010xx97x41x、 120010xx99x40x、120010xx99x41x、120010xx01x4xx)に関しては、ドキソルビシンの使用有無に関係なく、出来高算定することとなりました。


また、様式1に関しては、まず、様式1データを分析することで把握できることについて松田委員より報告が行われ、これを基に、厚生労働省事務局から「様式1見直し(案)」が提案され、概ね、了承されました。

まず、全体の共通ルールとして、現行の非必須項目は、「廃止」あるいは「疾患を限定するなどして必須」のいずれかとなりました。

見直し案の概要は下記の通りです。

【データ属性等】
□「患者住所地域の郵便番号」…新規追加

【入退院情報】
□「退院先」…内容を追加(老健施設への入所)
□「前回退院年月日」…初回入院以外は必須
□「前回同一疾病で自院入院の有無」…初回入院以外は必須

【手術情報】
□「ICD9-CMコード」…廃止

【診療情報】
□「身長」「体重」…必須・新規追加
□「喫煙指数」…必須
□「退院時意識障害がある場合のJCS」…必須
□「入院時のADLスコア」…必須
□「退院時のADLスコア」…必須
□「褥瘡ステージ NPUAP分類」…廃止
□「がんの初発、再発」…必須
□「UICCの病期分類(T)(N)(M)」…必須((10)が初発である場合には入力)
□「がんのStage分類」…廃止
□「がん患者のPerformance Status」…廃止
□「脊髄麻痺患者の入院時の重症度」…廃止
□「入院時のmodified Rankin Scale」…必須・新規追加
□「退院時のmodified Rankin Scale」…必須・新規追加
□「脳卒中の発症時期」…必須・新規追加
□「Hugh-Jones分類」…必須
□「心不全のNYHA心機能分類」…必須
□「狭心症、慢性虚血性心疾患における入院時の重症度:CCS分類入院時における重症度」…必須
□「急性心筋梗塞における入院時の重症度:Killip分類入院時における重症度」…必須
□「肺炎の重症度分類」…必須・新規追加
□「肝硬変のChild-Pugh分類」…必須
□「急性膵炎の重症度分類」…必須
□「多発性骨髄腫の病型分類」…廃止
□「急性白血病の病型分類(FAB分類)」…廃止
□「非ホジキン病の病期分類」…廃止
□「その他の重症度分類・名称」…廃止(空欄として残す)
□「その他の重症度分類・分類番号または記号」…廃止(空欄として残す)
□「救急カテ実施時間(外来受診―カテ開始までの時間)」…廃止
□「救急脳血管障害検査実施時間」…廃止
□「ASA米国麻酔学会による分類」…廃止
□「予定しない再手術(48時間以内)」…廃止
□「予定しない外来処置後の入院」…廃止
□「2日以内のICUへの再入室(48時間以内)」…廃止
□「ICUへの緊急入室」…廃止
□「精神保健福祉法における入院形態」…必須
□「精神保健福祉法に基づく隔離日数」…必須
□「精神保健福祉法に基づく身体拘束日数」…必須
□「入院時のGAF尺度」…必須
□「退院時のGAF尺度」…廃止?
□「外傷の受傷機転」…廃止
□「入院時のGlasgow Coma Scale」…廃止
□「入院時収縮期血圧」…廃止
□「入院時呼吸回数」…廃止
□「頭頸部最大AIS」…廃止
□「顔面最大AIS」…廃止
□「胸部最大AIS」…廃止
□「腹部最大AIS」…廃止
□「四肢最大AIS」…廃止
□「体表最大AIS」…廃止

2010年05月19日(Wednesday)

日本医療マネジメント学会学術総会・2日連続ランチョンします!

6月11日(金)、12日(土)に札幌で開かれる日本医療マネジメント学会学術総会。病院経営関連の学会では一番大規模なものですので、参加される方も多いのではないでしょうか?

その医療マネにて、グローバルヘルスコンサルティング・ジャパンでは2日連続でランチョンセミナーを開催いたします!!

テーマは、「病院の枠を越えたDPCデータの活用」。

DPCについて語られる際、「出来高収入と比較して上がった、下がった」という話題になりがちですが、先進的な病院では、複数の病院間での医療の質向上、診療内容の標準化に、DPCデータを活用する取り組みが始まっています。
第1日目のパート1では、地域の自治体病院が集まって行っているコンソーシアムである「ToCoM(東海地区自治体病院コンソーシアム)」、「DoCoM(北海道地区自治体病院コンソーシアム)」を、2日目のパート2では全国のがん診療連携拠点病院がメンバーとなって構成された「CQI(Cancer Quality Initiative)研究会」の活動をそれぞれ紹介します。

いずれの取り組みでも、参加施設において、担当医師によって異なっていた診療内容が標準化された、他病院に比べて長かった在院日数が短縮された、病院間での診療の差異が少なくなったなど、目に見える結果がすでに出ています。

医療マネに参加される方は、ぜひ、お立ち寄りください。
ただし、ランチョンセミナーの事前予約はできません。恐縮ですが、当日、会場にて整理券をお受け取りください。


【座長、演者】
「パート1:地域医療の質向上をめざすコンソーシアムの試み」
座長:松阪市民病院 総合企画室副室長 診療部経営担当 世古口務先生
演者:小牧市民病院 医局長 がん診療相談支援センターセンター長 内藤和行先生
   砂川市立病院 病院長 小熊豊先生
   グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン マネジャー 相馬理人
「パート2:がん医療の質向上をめざすCQI研究会の試み―」
座長:米国グローバルヘルス財団 理事長 アキよしかわ
演者:愛知県がんセンター中央病院 病院長 篠田雅幸先生
グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン 代表取締役社長 渡辺幸子

【日時】パート1:2010年6月11日(金)12時20分~13時20分
    パート2:2010年6月12日(土)12時20分~13時20分

【場所】F会場(札幌コンベンションセンター 2階204室)
    〒003-0006 札幌市白石区東札幌6条1丁目1-1


※第12回日本医療マネジメント学会学術総会 公式ホームページ
 http://www.knt.co.jp/ec/2010/12jhm/