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2014年06月06日

【患者サービス】苦情件数40%減、病院の工夫で待ち時間は楽しくなる?

 病院外来の待ち時間について、患者からの苦情を減らすにはどうすればいいのでしょうか? 先週の日経新聞夕刊に大変興味深い記事があったので共有させてください。

病院待ち時間楽しく、健康講座や外出フリー、減る苦情 感染防止にも<日本経済新聞(東京)夕刊/2014.5.28>※記事閲覧は会員登録が必要です(6/6現在)

※写真はイメージです

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 記事によると、患者の外来待ち時間の苦痛を和らげるための工夫が、じわりと広がり始めているとのこと。

 事例の一つとしてあったのが、一日1600人近くの外来患者が訪れるという公立陶生病院(愛知県瀬戸市)。同病院では、「糖尿病」「白内障」など症例別の「豆知識講座」を毎月10回前後、一回当たり1時間近く無料で開催しているとのことです。熱心な受講者も多く、外来患者からの待ち時間に対する苦情件数は、講座を始める前と比べて40%も減少したそうです。

 公立陶生病院のほかにも、疾病予防や健康増進の無料講座を月2回開く水戸赤十字病院(茨城県水戸市)、待ち時間での外出を許可し、診察が近づいてきたら携帯電話にメールで知らせるITを活用した仕組みを導入する砂川市立病院(北海道砂川市)などの事例も紹介されています。

重要な経営指標になりつつある「患者の満足度」

 病院外来の待ち時間は、病院に対して患者が最も不満に感じることの一つなのではないでしょうか。「必要は発明の母」と、一般企業は「不満」をビジネスの糧として、解決策となる商品やサービスを開発することが多いと思います。

 病院は一般企業とは異なり、国民の命を守るという使命が最優先されてきて、「患者サービス」の観点から不満の解決策を探る機会が、一般企業よりも少なかったのではないかという印象を受けます。

 「ホテル並みのサービスを」などと、患者サービスに注力する病院は確実に増えています。国が急性期病床の縮小を進める情勢の中、患者満足度は、病院が生き残るためにますます重要な経営指標になっていくのではないでしょうか。

【引用記事】

病院待ち時間楽しく、健康講座や外出フリー、減る苦情 感染防止にも<日本経済新聞(東京)夕刊/2014.5.28>※記事閲覧は会員登録が必要です(6/6現在)