GHCブログ

2014年08月14日

「効率性係数」の高評価はターゲット疾患の入院短縮がカギ、マンスリーレポート8月号

 「急性期らしさ」の指標となる「機能評価係数Ⅱ」の評価をいかに高めるかが、全国のDPC対象病院にとって今後、ますます重要になります。DPC対象病院ごとに「調整係数」を設定して収益を底上げする従来の方法を見直し、機能評価係数Ⅱで評価する形に段階的に切り替えることになっているからです。

 それでは、機能評価係数Ⅱの評価を高くするにはどうすればいいのでしょうか―。11日に発行した「マンスリーレポート」8月号の特集では、この係数に組み込まれている7項目のうち、在院日数短縮の取り組みを評価する「効率性係数」など4項目の傾向と対策をまとめました。

 全国の221病院を効率性係数が「高い病院」と「低い病院」とに分け、疾患ごとの平均在院日数を比べたところ、「腎臓または尿路の感染症」など、入院が長引きがちな内科系の疾患で特に差が大きいことが分かりました。

 効率性指数を高めるには院内で平均在院日数の長い疾患をとにかく短縮するのが近道に思えますが、実際にはこれらの疾患を入院短縮のターゲットにすることがカギになると、レポートではまとめています。この係数による評価が、全DPC対象病院の疾患構成を踏まえて補正される点を踏まえての考察です。

 GHCのアソシエイトマネジャー井口隼人コンサルタント八木保が、前回に続き特集の分析を担当しました。効率性係数のほかに今回、取り上げたのは「複雑性係数」「救急医療」「地域医療係数」の3つです。これらの係数ではどのような対策が有効なのでしょうか。

 8月号ではこのほか、これから本格化する医療提供体制の再編の動きを踏まえてDPC制度をどう見直すのか、厚生労働省の佐々木健・大臣官房企画官に聞きました。今年4月現在、99病院が組み込まれているDPC病院Ⅱ群をめぐっては、大学病院本院並みの急性期機能を持っているという現在の位置付けを抜本的に見直す可能性があるようです。

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■マンスリーレポート8月号のコンテンツ■

【特集】
「機能評価係数Ⅱ、高評価獲得の秘訣 効率性係数など4 項目の傾向と対策」

【インタビュー】
厚生労働省大臣官房企画官 佐々木健氏
「医療再編時代がやって来た! DPC はどう変わる?」

【連載】
・病院ダッシュボードワンポイントレッスン 番外編
「基本を軸足に視点は海外へ、倉敷中央病院の次なる課題」
・インフォメーション
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