GHCコラム

2022年08月05日

【3分講座】国内がん受療行動、コロナでどう変わった?

新型コロナウイルス感染拡大で、国内のがん患者の受療行動はどのように変わったのか――。

本稿ではそのポイントについて、3分で読了できる分量でご説明いたします。


レポートの分析結果要旨

発行したレポートの分析結果要旨は以下の通りです。

【分析結果要旨】
・GHCが保有するDPCデータ(入院:580施設、外来:304施設)をもって分析
・がん疾患の外来受診回数は、第1波(2020年4~5月)に-40%程度の激減。2021年12月にはコロナ前の水準にまで戻ってきている
・がん疾患の入院手術件数は、第2波(2020年7~8月)に減少ピーク。内視鏡検査件数の減少に対し、約2カ月遅れで手術件数が減少するという関係
・がん疾患の手術なし入院件数は、2020年6月の減少ピーク以降、コロナ前を下回る状況が続いている。化学療法など外来での運用がなされた可能性がある
・がん検査件数の減少と手術タイミングの遅れ、化学療法の外来化など、コロナ禍でのがん診療の変化がもたらす影響について、今後も注視していきたい

本記事では、上記の中から「手術なし入院症例」の分析結果について触れたいと思います。


図表は、コロナ禍の予定入院件数(手術なし)を、コロナ前の期間(2019年2月~2020年1月)と比較したものです。手術なし入院は、2020年6月に減少のピークを迎えて以降、コロナ前の水準を下回る状況が続いています。

背景には、化学療法の外来化などが進んだ可能性があります。その中で、肝がんだけは他のがん種と異なり、2020年11月~2021年7月に増加傾向となっています。2020年9月末に肝がんへの「テセントリク+アバスチン併用療法」が保険適応追加になったことで、肝がん入院化学療法の件数が増加した可能性が高いです。

レポートでは、化学療法の外来化のほか、がん検査件数の減少と手術タイミングの遅れなどコロナ禍でのがん診療の変化をデータで確認しています。ご興味がある方は是非、以下よりレポートをダウンロードしてご確認ください。


菅原 啓太(すがわら・けいた)

DPC分析・マーケット分析・地域連携支援などを得意とし、主に公的病院の経営カイゼンに携わる。