GHCブログ

2013年12月27日

今年最後の中医協総会が開催 次期診療報酬改定におけるDPC制度の方向性が決定!

12月25日、今年最後の中医協総会が都内で開催され、次期診療報酬改定におけるDPC制度の対応方針が報告され、了承されました。今回の総会は、年内最後の開催ということもあり4時間近く、議論が行われました。 総会では18日のDPC評価分科会で再検討された次期診療報酬改定におけるDPC制度の ○後発医薬品指数の評価上限の設定(評価の目標値の上限を60%とする)のあり方3日以内再入院ルールの見直し(7日以内の再入院とDPCの上2桁コードによる一連の判定) の報告と共に、分科会で新たに検討した項目、 ○点数設定方法 D(高額薬剤に対応するため、入院初日に薬剤費を集約する点数方式、いわゆる「隠れDRG」)の適用のあり方を、高額な薬剤を使用する場合だけではなく、高額な材料を用いる検査(心臓カテーテル検査等)等についても拡大 ○「130100 播種性血管内凝固症候群」のアップコーディング対応策 についても報告され、いずれも中医協総会にて了承されました。これによって、次期診療報酬改定のDPC制度に関する分野での方向性が正式に決定しました。 ※次期診療報酬改定のDPC制度の内容につきましては、GHCのブログでも紹介していますので、詳しくは下記をご参照ください。 *DPC評価分科会 中医協総会での指摘を再議論!DRGは拡大路線へ!! /3644.html 131225 この他、年内最後の中医協総会ということもあり、事務局より個別事項(その7:これまでの議論で求められた資料等)の提示があり、資料の確認と新たな提案への議論が行われました。この中で、 ○糖尿病透析予防指導管理料 ○患者サポート体制充実加算 ○重症度、医療・看護必要度の見直し等 ○精神科の訪問診療の推進の評価 について新たな提案があり、了承されました。 糖尿病透析予防指導管理料については、現在の糖尿病透析予防指導管理料を算定した医療機関のなかで、生活指導を受けた患者のなかで、糖尿病管理の指標である血圧、HbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)、腎機能の数値が「改善又は維持が認められた者の割合」は、血圧が69.1%、HbA1cが66.0%、腎機能が60.5%であるデータが事務局から、紹介されました。こうした結果から、糖尿病透析予防指導による生活習慣病対策の推進・普及に一定の効果が出ていることが明らかになったため、この評価を継続していくことが、承認されました。 131225_6-p16 出典:第266回中央社会保険医療協議会 総会(12月25日開催) 厚労省配布資料(総-6)P16より http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000033630.pdf   患者サポート体制充実加算についても、「一定程度評価されている」ということで継続が決定。事務局が行った調査を見てみても、患者相談窓口を利用した結果、「問題や疑問・不安が「解決した」、「ある程度解決した」という回答が外来・入院ともに約9割。さらに、患者相談窓口の職員の対応に、外来・入院ともに約9割の患者が「とても満足している」、「満足している」と回答。こうした結果からも患者にとって、患者サポート体制充実は評価されていることが伺えます。 131225_6-p24 出典:第266回中央社会保険医療協議会 総会(12月25日開催) 厚労省配布資料(総-6)P24より http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000033630.pdf   重症度、医療・看護必要度の見直しでは、「がん専門病院」(入院患者の7割以上が悪性腫瘍患者)の7対1入院基本料の重症度、医療・看護必要度(仮称)該当者割合について現行の10%以上から15%以上に基準をあげることを決定。 これは、悪性腫瘍患者の重症度、医療・看護必要度について、既に決定している一般病棟用の重症度、医療・看護必要度の見直しの方向性を踏まえ、見直しと推計を行ったところ、悪性腫瘍7割以上の専門病院の重症度、医療・看護必要度の基準に該当する患者の割合については、2012年度から2013年度にかけて15.2%から16.1%に増加していることを受けての対応。 131225_6-p38 出典:第266回中央社会保険医療協議会 総会(12月25日開催) 厚労省配布資料(総-6)P38より http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000033630.pdf 精神科の訪問診療を更に推進するために、在宅での診療時に長時間の精神療法を行った場合に診療報酬で評価することになりました。これは、精神科における訪問診療はその特性から他の身体とは異なり、1回あたりの診療時間が長くかかっている実態(30分以上かかる場合が76.4%、60分以上かかる場合が36.6%)を受け、現状にそった形での評価を導入していくというもの。 131225_6-p57 出典:第266回中央社会保険医療協議会 総会(12月25日開催) 厚労省配布資料(総-6)P57より http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000033630.pdf   この他、 ○精神科身体合併症管理加算の算定日数の延長 ○妥結率の低い医療機関・薬局について ○うがい薬等の健康保険の適用除外にする検討 ○基準調剤加算の見直し ○薬剤服用歴管理指導料の見直し が新たに事務局より提案されましたが、提案の根拠となるデータ不足や唐突に提案された案件などもあり、いずれも結論には至らず、「年明けに改めて議論を深める」(森田朗・中医協会長)と結論を保留にしました。 次回の中医協総会は「1月上旬の開催」(事務局)の見込みです。今月20日に次期診療報酬の改定率も発表されたことを受け、年明けの中医協総会では、診療報酬をどの分野に配分するかが、議論される予定です。   【参考資料】 中央社会保険医療協議会 総会 (第266回)議事次第 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000033124.html DPC評価分科会 中医協総会での指摘を再議論!DRGは拡大路線へ!! /3644.html *************************************** *年末年始の営業のお知らせ* GHCは、下記の日程で年末年始、お休みさせていただきます。 誠に恐縮ではございますが、何卒よろしくお願い致します。 【期間】 2013年12月28日(土)から 2014年1月5日(日)まで なお、「病院ダッシュボード」のサポート窓口も同期間、お休みさせていただきます。 お休みの間、病院ダッシュボードや下記はご利用可能でございます。 ・病院ダッシュボード ・病院ダッシュボード サポートサイト ・オンラインデータ提出 なお、「病院ダッシュボード」の製品・サービスに関するフォームおよびメールでのお問い合わせなどは、上記期間中も受け付けておりますが、ご返答につきましては、2014年1月6日(月)より順次させていただきますのであらかじめご了承ください。 みなさま、よい年越しをお過ごしください。

広報部
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