GHCブログ
2014年01月30日
地域包括ケア病棟入院料(入院医療管理料を含む)1、2の施設基準(図2)は、まだ明らかになっていない部分が多いですが、改定前に「亜急性期入院医療管理料」の2014年度改定論点としてあがっていた内容(図3)も踏まえ読み解いていきたいと思います。
図2
図3
出典:平成25年度第10回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会(11月27日開催)
厚労省配布資料「総-2」P69より
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000030939.pdf
「2 入院医療管理料は病室単位の評価とし、届出は許可病床〇床未満の医療機関で〇病棟に限る」
これは、図3「論点」部分の〇2つ目を参照すると、200床未満の病院についての措置が記載されています。そのままはめ込むと200床以下で1病棟でしょうか。
「4 許可病床〇床未満の医療機関にあっては、入院基本料の届出がなく、地域包括ケア病棟入院料のみの届出であっても差し支えない」
「地域包括ケア」単体の病院もOKということですね。
「5 平成〇年〇月〇日に10対1、13対1、15対1入院基本料を届け出ている病院は地域包括ケア病棟入院料を届け出ている期間中、7対1入院基本料を届け出ることはできない」
この解釈は、現在、10対1入院基本料を算定している病院は、地域包括ケア病棟を算定し看護師の傾斜配置を行うことにより、7対1を算定できる可能性があります。亜急性期病棟を広げていく一定の期間は、10対1から7対1への移行が認められますが、いずれは移行はできなくなるということを示しているのでしょう。
「6 看護職員〇対1以上、専従の常勤理学療法士、常勤作業療法士又は常勤言語聴覚士〇名以上及び専任の在宅復帰支援担当者〇人以上が配置されていること」
13対1ではなく、看護職員〇対1以上と、より多くの看護職員配置になるかもしれません。また、リハビリ療法士の配置が必要になります。
「7 一般病棟用の重症度、医療・看護必要度A項目〇点以上の患者を〇%以上入院させていること」
重症度データの提出が求められ、かつ重症度が一定以上であることが求められます。
「10 リハビリテーションを提供する患者について、リハビリテーションを1日平均〇単位以上提供していること」
リハビリを実施する患者については、リハビリの最低単位数が規定されることがわかります。
図4
地域包括ケア病棟入院料1と2の差に関する表記は、図4だけですので、地域包括ケア病棟入院料2は、図4に記載されている条件に当てはまらない場合かもしれません。
図5
図6
さらに、規定以上に看護職員、看護補助者を多く配置している場合は加算がつくようです(図5・6)。
まだまだ決まっていない部分も多いですが、厚労省がめざす医療機能分化に向けた各施策を貴院の追い風にするためには、「地域包括ケア病棟」の検討は欠かせないでしょう。
GHCでは、病院機能分化に関するサービス(「病床機能分化支援プロジェクト」)も提供しております。
ご興味のある方は、下記までお問い合わせください。
■bed@ghc-j.com (担当コンサルタント 三浦)
【参考資料】
中央社会保険医療協議会 総会(第270回) 議事次第
○ 個別改定項目について(その1)
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000035826.pdf
【2014年5月28日更新】
「地域包括ケア病棟入院料1」(地包ケア1)の届出状況が明らかになってきたので、関連記事を追記します。
◆【調査】「地包ケア1」の届出状況、4月1日時点は29医療機関+α(5月28日)
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