GHCブログ
2013年11月22日
出典:第258回中央社会保険医療協議会 総会(11月20日開催)
厚労省配布資料P104より
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000029927.pdf
診療側委員からは包括化にしていく方向性には賛成だが「なんでもかんでも包括化にしていくのはいかがなものか」、「提案をすべて一律に行うのではなく慎重に現場の状況を見ながら段階的に取りいれていくのがいいのではないか」という慎重な意見が出されました。
一方、支払側委員からは短期滞在手術について、平均在院日数から除くということには賛成としたうえで、「短期滞在手術などで在院日数を稼ぐのではなく、複雑な疾病に対応する医療施設の機能を担うべき」、「比較的簡単な手術はできるだけ包括化した方がいい」と更に「DRG」を拡大させるべきとの指摘もありました。
次期診療報酬改定の議論の中で「DRG」の議論は、6月に開催されましたDPC評価分科会でも話題となった「高額薬剤に対応するために導入された点数設定方式」(入院基本料を除く薬剤費等包括範囲の点数を入院期間Ⅰの点数に組込む設定)提案と議論に引き続き、2事例目です(※「DPC評価分科会が開催 「隠れDRG」、拡大方向へ」を参照)。今後、更に「DRG」手法の流れを感じとれる議論が中医協で展開中です。この点でも、引き続き、目が離せません。
■入院基本料での特定除外の扱いはどうなるのか?(「一般病棟入院基本料の見直し」)
また、一般病棟入院基本料の見直しでは、「7対1入院基本料の算定要件の見直しに係る経過措置を来年3月31日で廃止」。また、13対1と15対1と同様に「7対1、10対1の特定除外制度を廃止」することが決まりました。
7対1、10対1の特定除外制度を廃止することには、支払側委員からは賛意がしめされていましたが、診療側委員からは「(特定除外制度を廃止することで、)がんの治療などで困る患者さんがいないのか慎重に考える必要がある」との激しい反論もありましたが、「結果として了解する」とし、中医協として「7対1、10対1の特定除外制度を廃止」を決定しました。
特定除外の制度を廃止するによって影響を受ける7対1の医療機関では、自病院での状況の確認は必須です。また、今後、がん患者などの受け入れ態勢については長期療養できる病床を増やすなどの病床再編の検討も必要になりそうです。
【参考資料】
中央社会保険医療協議会 総会 (第258回)議事次第
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000029807.html
※「隠れDRG」の解説につきましては、以下のインタビュー記事をご参照ください
CBニュース「大胆予想25年 民間の急性期医療は衰退へ- GHCアキ「いびつな医療体制に」(2012年8月9日配信)
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/37850.html
DPC評価分科会が開催 「隠れDRG」、拡大方向へ(2013年6月28日)
/3099.html
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