お知らせ

2023.03.13

採血検査の回数に10倍の差も、コメディカルの「働き方改革」に向けて業務を見える化—GHC分析

 「Gem Med」を運営するグローバルヘルスコンサルティング・ジャパン(GHC)は、無料の経営分析レポート「 LEAP JOURNAL(リープ・ジャーナル)」を毎月提供しています。病院経営の専門コンサルタントが旬なテーマを選び、詳細なデータ分析の結果に基づいて記事を執筆。「EVE」、「病院ダッシュボードΧ (カイ)」、「病院ダッシュボードΧZERO(ゼロ) 」、GHCのコンサルティングサービスをご利用病院が無料提供の対象です。


 本稿では3月10日付発行の「LEAP JOURNAL」で掲載した特集企画「働き方改革-職種別医療行為の見える化~コメディカル編~」のサマリーを以下に紹介します。


【目的】
 「医師の働き方改革」(業務負担軽減、労働時間短縮)への対応は、医師以外の医療従事者の働き方を見直すきっかけにもなる。今回は臨床検査・放射線等のコメディカルを取り上げ主な業務を見える化。効率化できる業務がないかを検証する


【方法】

 分析に用いたDPCデータの期間は2022年4月~2022年9月。以下の3つの業務についてベンチマーク分析した。()内はデータを用いた病院数。
(1)症例あたり1入院あたり採血回数
(2)症例あたり1入院あたりMRI、CT実施回数
(3)白内障における症例あたり1入院あたり眼科検査種類数


【結果】

(1)症例あたり1入院あたり採血回数: 平均3.1回、最小値1回、最大値9回以上
(2)症例あたり1入院あたりMRI、CT実施回数:MRI平均1.2回、CT平均1.5回
(3)白内障における症例あたり1入院あたり眼科検査種類数:平均2.9種


【考察・結論・提言】

(1)症例あたり1入院あたり採血回数
▽採血回数が10倍近く違うと病棟採血業務増加や検体処理増加など各部門での業務量にも大きな影響を与える
▽数日おきの採血の実施回数などを検討することで、検体の準備、採血業務、検体処理などの採血関連業務が軽減される


(2)症例あたり1入院あたりMRI、CT実施回数
▽DPC病院は入院中の撮影は包括、撮影の最適化で放射線部門の業務負担軽減や生産性向上につながる
▽初診患者等の撮影予約円滑化で地域全体の医療提供体制へも貢献する


(3)白内障における症例あたり1入院あたり眼科検査種類数
▽検査種が減ることで診察時間短縮や業務量軽減につながる
▽例えば3分短縮を10人にすると30分の短縮になる





【「 LEAP JOURNAL(リープ・ジャーナル)」について】

・GHCとメディカル・データ・ビジョン社(MDV)が共同開発したDPC分析ソフト「EVE」ユーザーへのサービスの一環として2008年に創刊した経営分析レポート
・「病院ダッシュボードΧ (カイ)」や「病院ダッシュボードΧZERO(ゼロ) 」、GHCコンサルティングサービスをご利用いただく病院は無料で購読できる経営分析レポート
・GHCの病院ベンチマーク参加病院数は国内最大。たとえばがん診療連携拠点病院では施設数、症例数共に6割を超え、より高い精度のベンチマーク分析が実現可能であり、まさに究極のベンチマーク
・病院経営の専門コンサルタントが執筆し、▼経営に大きな影響を及ぼすテーマを取り上げる「特集」▼経営課題の発見方法や課題の改善手順などを指南する「ワンポイントレッスン」—の2つのコンテンツで構成
・新規お申し込みは「新規お申込み 」より


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